良い福利厚生の基準とは?従業員に人気の制度や他社比較のポイントを紹介
「うちの会社、他社と比べて福利厚生は手厚い・・・?」
など、比較の仕方や改善方法について悩んでいませんか。
この記事では、福利厚生が良いとされる基準の見極め方から、従業員に人気の具体的な制度、自社に合った福利厚生を選ぶ手順まで解説します。
福利厚生が良いとされる基準はどこから?

福利厚生が良いとされる基準は、法定福利厚生を満たした上で、法定外福利厚生がどれだけ充実しているかで決まります。
法定福利厚生は企業が必ず提供すべき最低ラインであり、従業員満足度や採用活動に影響するのは法定外福利厚生の内容です。
法定福利厚生=最低限押さえるべき基準ライン
法定福利厚生とは、法律で企業に義務付けられている福利厚生です。
これらを適切に提供できていない企業は、法令違反となるだけでなく、従業員からの信頼を失い、離職率の上昇につながります。
| 法定福利厚生の種類 | 内容 |
|---|---|
| 健康保険 | 病気やケガの際の医療費負担を軽減する制度 |
| 厚生年金保険 | 老後の生活を支える年金制度 |
| 雇用保険 | 失業時の生活保障や再就職支援を行う制度 |
| 労災保険 | 業務上の災害や通勤災害に対する補償制度 |
| 介護保険 | 40歳以上の従業員が対象となる介護サービス費用の支援 |
これらの法定福利厚生は、企業規模や従業員の雇用形態に応じて加入義務が生じます。
まずは自社がすべての法定福利厚生を適切に提供できているかを確認してください。
法定外福利厚生とは?
法定外福利厚生とは、企業が独自に従業員へ提供する福利厚生です。
法律で義務付けられていないため、企業ごとに内容や充実度が大きく異なります。
- 住宅手当や家賃補助などの住宅関連支援
- 昼食補助や食事補助などの食事関連支援
- 人間ドックや健康診断の費用補助
- 慶弔休暇やリフレッシュ休暇などの特別休暇制度
- 育児休暇や介護休暇の拡充
- 財形貯蓄制度などの資産形成支援
法定外福利厚生は、従業員のモチベーション向上や生産性向上に直結します。
また、採用活動において競合他社との差別化要因となり、人材確保にも大きく影響します。
法定外福利厚生の充実度で福利厚生の良し悪しが決まる
福利厚生が良い企業と評価されるかどうかは、法定外福利厚生の種類と質で決まります。
法定福利厚生は全企業が提供すべき最低ラインであり、従業員が企業を選ぶ際に重視するのは法定外福利厚生の内容です。
| 評価ポイント | 具体的な判断基準 |
|---|---|
| 従業員ニーズとの一致 | アンケート調査やヒアリング調査で把握したニーズに応えているか |
| 制度の多様性 | 年齢・家族構成・働き方など多様な従業員層に対応しているか |
| 利用しやすさ | 申請手続きが簡単で、実際に利用されているか |
| 費用対効果 | 投資した費用に見合う従業員満足度や離職率改善が得られているか |
ただし、制度の数が多ければ良いわけではありません。
従業員が実際に利用でき、満足度が高い制度を厳選して提供することが重要です。
他社比較で自社の立ち位置が分かる!チェックリスト

自社の福利厚生が他社と比べて充実しているかを判断するには、客観的な基準で評価する必要があります。
以下のチェックリストを使えば、自社の福利厚生の強みと弱みが明確になります。
自社の福利厚生を診断する10項目チェックリスト
以下の10項目で自社の福利厚生を評価してください。
各項目について「充実している(2点)」「一部ある(1点)」「ない(0点)」で採点し、合計点で自社の立ち位置を確認できます。
| チェック項目 | 評価のポイント |
|---|---|
| 住宅関連支援 | 住宅手当や家賃補助、社宅制度などを提供しているか |
| 食事関連支援 | 昼食補助や食事補助、社員食堂などを提供しているか |
| 健康管理支援 | 人間ドック費用補助や健康診断の拡充を行っているか |
| 特別休暇制度 | 慶弔休暇やリフレッシュ休暇など有給休暇以外の休暇があるか |
| 育児・介護支援 | 育児休暇や介護休暇を法定以上に拡充しているか |
| 資産形成支援 | 財形貯蓄制度や退職金制度、持株会などがあるか |
| 自己啓発支援 | リスキリング支援や資格取得補助などを提供しているか |
| 柔軟な働き方 | リモートワークやフレックスタイム制度を導入しているか |
| コミュニケーション活性化 | 社内イベントや部活動支援などを行っているか |
| 選択制福利厚生 | カフェテリアプランなど従業員が選べる制度があるか |
合計点が15点以上であれば、福利厚生が充実していると判断できます。
10点以下の場合は、従業員のニーズを把握し、優先度の高い制度から導入を検討してください。
【具体例】従業員に人気の福利厚生

従業員に人気の福利厚生は、年齢層や家族構成、働き方によって異なります。
ここでは世代別・状況別に、実際に支持されている福利厚生の具体例を紹介します。
20代〜30代が求める福利厚生トップ5
20代から30代の従業員は、キャリア形成と生活基盤の安定を重視する傾向があります。
この世代に人気の福利厚生は以下の通りです。
| 順位 | 福利厚生 | 人気の理由 |
|---|---|---|
| 1位 | 住宅手当・家賃補助 | 生活費の大部分を占める住居費の負担軽減につながる |
| 2位 | リスキリング支援 | スキルアップやキャリアチェンジに役立つ |
| 3位 | リモートワーク制度 | 通勤時間削減とワークライフバランスの実現 |
| 4位 | 昼食補助・食事補助 | 日々の食費負担を軽減できる |
| 5位 | 財形貯蓄制度 | 将来の結婚・住宅購入に向けた資産形成 |
この世代は転職市場でも活発なため、福利厚生の充実度が離職率に直結します。
特に住宅手当とスキルアップ支援は、採用活動でのアピールポイントにもなります。
子育て世代に喜ばれる制度の具体例
子育て中の従業員には、仕事と育児を両立できる支援が求められます。
法定の育児休暇だけでなく、復職後のサポートまで含めた制度設計が重要です。
- 育児休暇の期間延長や給付金の上乗せ
- 短時間勤務制度の対象年齢拡大(小学校卒業まで等)
- 保育施設利用料の補助や企業内保育所の設置
- 子の看護休暇の有給化や日数追加
- 育児中の在宅勤務制度やフレックスタイム制度
これらの制度は、女性従業員の離職防止だけでなく、男性の育児参加促進にもつながります。
育児支援が充実している企業は、人材確保の面で大きなアドバンテージを持ちます。
リモートワーク時代に支持される新しい福利厚生
リモートワークの普及により、従来の福利厚生では対応できないニーズが生まれています。
在宅勤務環境の整備や、オンラインでも利用できる制度が求められています。
| 福利厚生 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 在宅勤務手当 | 光熱費や通信費の一部を補助する制度 |
| デスク・チェア購入補助 | 在宅勤務環境を整えるための設備費用支援 |
| オンライン健康相談 | 医師や保健師にオンラインで健康相談できるサービス |
| オンラインフィットネス | 運動不足解消のための動画配信サービス提供 |
| カフェテリアプラン | 従業員が選択できるポイント制福利厚生サービス |
リモートワーク環境では、従業員同士のコミュニケーション活性化も課題となります。
オンライン懇親会の費用補助や、バーチャルオフィスツールの導入なども検討する価値があります。
自社に合った福利厚生を選ぶための3ステップ

福利厚生を導入する際は、闇雲に制度を増やすのではなく、計画的に進めることが重要です。
以下の3ステップで進めれば、費用対効果の高い福利厚生を導入できます。
ステップ1:予算と目的を明確にする
福利厚生の導入前に、まず予算と導入目的を明確にしてください。
目的が曖昧なまま制度を導入しても、従業員満足度の向上や離職率の改善にはつながりません。
| 導入目的 | 適した福利厚生の例 |
|---|---|
| 離職率の低下 | 住宅手当、育児支援、健康管理支援 |
| 採用力の強化 | リモートワーク制度、リスキリング支援、ユニークな制度 |
| 生産性向上 | 健康診断拡充、リフレッシュ休暇、フィットネス補助 |
| 従業員満足度向上 | カフェテリアプラン、食事補助、コミュニケーション支援 |
予算については、従業員一人当たりの福利厚生費を算出し、業界平均と比較してください。
一般的には、給与の5〜10%程度を福利厚生費として確保している企業が多い傾向にあります。
ステップ2:候補制度を比較検討する
目的と予算が決まったら、複数の候補制度を比較検討します。
従業員のニーズを把握するため、アンケート調査やヒアリング調査を実施してください。
- 従業員アンケートで希望する福利厚生を調査する
- 年齢層・家族構成別にニーズを分析する
- 導入コストと運用コストを算出する
- 外部委託サービスと自社運営を比較する
- 費用対効果を予測し、優先順位をつける
外部委託サービスを活用すれば、運用負担を軽減しながら多様な福利厚生を提供できます。
カフェテリアプランなど、従業員が選択できる制度は満足度が高い傾向にあります。
ステップ3:試行導入と効果測定の進め方
新しい福利厚生を導入する際は、まず試行導入で効果を検証してください。
全社展開する前に一部の部署で試行すれば、問題点を早期に発見し改善できます。
- 試行期間を3〜6ヶ月程度設定する
- 利用率と従業員満足度を定期的に測定する
- 利用しない理由をヒアリングして改善する
- 費用対効果を数値で評価する
- 本格導入の可否を判断し、必要に応じて制度を修正する
効果測定では、利用率だけでなく、従業員満足度や離職率の変化も確認してください。
導入後も定期的にアンケート調査を実施し、従業員のニーズ変化に合わせて制度を見直すことが重要です。
記事のまとめ

良い福利厚生の基準は、法定福利厚生を適切に提供した上で、法定外福利厚生がどれだけ充実しているかで決まります。
従業員のニーズは年齢層や家族構成、働き方によって異なるため、アンケート調査やヒアリング調査で実態を把握することが重要です。
福利厚生を導入する際は、予算と目的を明確にし、候補制度を比較検討した上で、試行導入から始めることをおすすめします
まずは自社の福利厚生の現状を把握し、従業員満足度向上や離職率改善につながる制度から優先的に導入していきましょう。
